通風の仕掛け

建築, 環境 2009-05-27

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住宅設計でいつも意識することの一つが「通風」。今の季節のような中間期や夏の夜は、窓を開けて自然に空気が動くととても快適です。高低差のある開口部や、煙突効果が期待できる階段室や換気塔、そして一つの空間に対し必ず2つ以上の窓など、その住宅に合った方法で、空気の流れを読みながら通風を確保しています。そして、昼間はもちろん、近所への外出や夜寝ている間も通風を継続できたら快適でしょう、といつも思うのですが、問題になるのが「防犯」。これがなかなか、いつも悩ましいのです。

1階を留守にしがちな2世帯住宅になるという条件と、既存住宅の風通しが悪かったこともあり、K・Y邸の改修設計では、「防犯」と「通風」の両方を満たすアルミの縦ルーバー雨戸を設置しました。ルーバーの上下にマジックハンドのような形状の伸縮する機構がついていて、連続させれば、かなり長い開口部でも自由に覆うことができます。

写真は、早8年目を迎えた最近のK・Y邸。この雨戸の動きが少し悪くなり、先日補修工事を行いました。1階が留守であっても、いつも気兼ねなく窓を開けて通風をとりながら、安心して2階にいることができることを、Kさんはとても気に入られていました。(付近で起こった空き巣はみな日中だそうで、昼間も窓を開けているのは安心できないのだそうです)。単世帯住宅でも、1階が寝室で2階がリビングの住宅などにも同じことが言えそうですね。

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