木屋根ユニット

建築 2012-06-24

 

月ビルの製品検査に行ってきました。
屋根の構造材です。想像を上回る存在感です。

このハの字に開いたソリッドな木板は、下に開くように立ててコンクリートの腰壁の上に乗せ、アーチのような屋根を作ります。これが1ユニットで計11ユニットが連なります。
ユニットひとつで約400Kg!もともとは標準的な木造で使用される120角の柱材からできています。繊維方向はホームコネクターという剛接合が可能な金物で接合、半径方向は長ボルトを使って接合しています。
工場であらかじめユニットを作り、現場にクレーンを使って吊り込みます。精度の確保と梅雨時期の建方として短時間で仕上げるためです。

なぜカタマリなの?と思われるかもしれませんね。できる空間の容積に対して構造材の体積が大きくて非効率的と。その一点で考えると「?」となってしまいますが、複合的に見るとその効果は大きいです。梁成を小さくできる(特に月ビルは階高を低く抑える必要がありました)、仕上げを兼ねられる、断熱性がある、そして最大のパフォーマンスは現れる空間が圧倒的に強い。もちろんこれは建て主の意向が一致しないと意味のない効果ですが、今回はとても楽しみにされているのでベストな選択だったと思っています。

明日が待ちに待った建方です。

会社設立のご挨拶

お知らせ 2012-05-02

突然のご報告となりますが、このたび一級建築士事務所オープンヴィジョンは、新たなメンバーである齋藤要を迎え、株式会社オープンヴィジョンとして法人化する運びとなりました。

これまでの8年間、数々の魅力的なプロジェクトに関わらせていただきましたこと、多くの精鋭な方々との協働の機会を頂戴しましたことを心より感謝いたしております。

齋藤はこれまで、住宅から美術館、オフィスビル、プロダクトの開発など幅広く建築設計に取り組んできました。その経験を活かし、事務所としての業務の幅を広げ、皆様の信頼に広く深くお答えできるよう倍旧の努力をいたす所存でございます。

今後とも一層のご指導ご鞭撻、お引き立てを賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

 

株式会社オープンヴィジョン
田中 幸子 + 齋藤 要

 

撮影におじゃましました

建築 2012-04-30

 

 

Sさんのご厚意で入居後の様子を撮影させていただきました。

テラスには、設計の最初からご希望だったハンモックがありました!
3人でかたまり(笑)になって戯れる、お父さん、Sくん、Rくん。

楽しそうでしょ~ とってもいい笑顔!
この笑顔にニンマリの一日でした。

ほかにもいろんなシーンを撮らせていただきました。
とってもいい感じの竣工写真になりましたよ。
ありがとうございました!

今回も撮影は、熊谷順さんです。
建物も人も自然な姿を捉えるのが上手な方です。おつかれさまでした!

そして、このファサードを彩るお庭は、品品の小林健二さんにお願いしました。
S邸の真っ白な壁によく映える、常緑の植物たち。
ひょろっと伸びるハイノキの枝がゆらゆらと風になびいてとても素敵なんです。

近々ページをアップします。どうぞご期待をー!

 

アンダーグラウンド

映画 2012-04-15

すっかり春になりましたね。
皆さま、今年のお花見はいかがでしたか?
オープンヴィジョンの事務所からは、和田掘給水所と羽根木神社の桜がよく見えます。
打合せテーブルでお昼を食べながら、毎日お花見。これはほんとに贅沢です。
ぜひ、お打合せは桜の時期をねらってお越しください。
もちろん、その後の新緑もよいですよー。

 

ちょうどそんな最中に目に飛び込んできた、
「アンダーグラウンド」の上映@下高井戸シネマ のお知らせ。
花爛漫ウキウキの春のいっぽうで、
新しいことが押し寄せてザワザワした気分になるのも春。
そのザワザワ感にぴったりの映画かもしれません。
これは必見!と、16年ぶりに観てきました。

期待を裏切らない面白さ!そして心身逆撫でされるような疲れる映画…。
戦争、冷戦、内戦と旧ユーゴスラビアの歴史と併走して進む、現実と虚構。
一度聞いたら忘れられないバルカンな音楽。ちょっとグロテスクで迷宮的な美術。
エゴイストで破天荒な主人公たちが繰り広げる始終にぎやかな展開。
悲哀と歓喜と怒りが入り混じる複雑な心情。
シリアスだけど喜劇で、そして不思議なおとぎ話。
混乱と、ものすごい勢いと、最後の突然の解放で… 胸いっぱい。
何の話かまったくわからないと思いますが(笑)ぜひおすすめです。

 

またしばらくサントラをヘビロテの毎日。

 

お引渡し

建築 2012-03-29

 

先週の土曜日は、等々力の家のお引渡しでした。

やっとロフトに落ち着く、ご満悦のSくん、Rくんをパチリ。
家中で驚きのやんちゃぶりをみせるふたりにこちらはハラハラし通し。。
そして、ロフトには落下防止の手摺が追加されることになりました。。

竣工おめでとうございます。
お引越しを終えて落ち着いたころに、また撮影におじゃまします!

 

S邸 オープンハウス

お知らせ, 建築 2012-03-10


「S邸」が竣工します。
お施主様のご厚意により、オープンハウスを開かせていただくことになりました。
もしご来場のご希望がございましたら、
webフォーム(ホームページaccess内)よりお知らせください。
詳しいご案内をお送りします。

「チームによる家づくり」の初プロジェクトです。
設計の初期段階から施工と連携することで、
デザインと工事の質を確保しながら、建設期間を圧縮しました。

 

S邸 オープンハウス

日時 3月17日(土) 11:00~17:00

構造 木造(SE構法)
規模 地上2階
敷地面積 88.35㎡
建築面積 52.73㎡
延床面積 88.10㎡

設計 オープンヴィジョン
施工 株式会社ホープス
作庭 品品 sinajina

 

新「月ビル」はじまる

建築 2012-02-17

かねてより設計が進んでいました
「月ビル」の工事がとうとうはじまりました!
お話をいただいてから1年少し。満を持しての着工です。

「月ビル」といってもオフィスや店舗ではなく住宅です。
もともとこの地に、施主さまご一家が
理髪店が入っていた中古ビルをリノベーションしてお住まいになっていました。
そのときご家族のお名前にちなんで名づけられた「月ビル」。
このたび道路拡幅に伴って建て替えになります。
ということで、新「月ビル」はじまる。なのです。

施主さまのお一人は、大学時代の後輩でもあります。
もともとの「月ビル」とこれまでの設計過程については
彼のブログ new moon building に詳しいです。
そしてきっと、今後も詳しいです。
お施主さまには敵いません(笑)

地下1階地上3階の2世帯住宅。7人+ワン1ぴき。大家族のお住まいです。
駅前通りという立地からも、にぎやかな住宅になることでしょう。
詳細はまた追々と。。

今日は、構造の鈴木啓さんと地盤の確認。
予定通り礫層が出てひと安心です。

工期はこれから9ヶ月ほど。
現場にはまだまだ何もないのですが、
水面下で全力疾走中!です。

棟上がる

建築 2011-12-28

 

絶好の冬晴れのなか、S邸の建て方が完了しました!

アラワシ材(仕上げとなる柱梁)が雨に晒されないようにと、
細心の注意を払った日程と段取りで、年末の最後の最後に完了です。

小屋梁がつながり、フレームが見えた途端、ボリュームが立ち現れました。
おおー。何度経験しても、この瞬間は見逃せません。
近隣に比べコンパクトな印象ですが、
周囲へのゆとりが感じられて、なかなか良いです。ひと安心。
上棟式は、工事の落ち着いた年明けに。2階に上がってみるのが楽しみですね。

今年のよき仕事納めになりました。

地鎮祭

お知らせ, 建築 2011-11-05

11月3日の大安の日、S邸の地鎮祭が行われました。
写真は、無事の完成を祈念しての皆さま乾杯の時。
お孫さんと向き合って乾杯するお父様のうれしそうなお顔が印象的です。
住宅を建てるときの一連の儀式は、何度立ち会ってもうれしいものですね。
こちらも気が引き締まります!!
Read More

「わたしたちの食の場」展

お知らせ, 建築, 料理 2011-08-05

 

 

「わたしたちの食の場」展が無事終了しました。
暑い中お越しくださいました皆さま、どうもありがとうございました。
銀座という場所からか、大変多くの方に見ていただくことができました。
企画のAtoAの皆さん、そしてギャラリーを提供くださいましたタチカワブラインド銀座ショールームの皆さん、どうもありがとうございました。

 

右の写真は、中日に開かれたパーティでの、わたしたち担当の料理です。
今回、規格住宅のプロトタイプの展示も兼ねていたので、
それをアレンジした住宅地を食材で作ってみました。
(右​横に見えるのが本当の模型・笑)
建物は大根のピクルスとハム、植栽はジェノベーゼソースとディル​とパセリ、
道路はコンソメスープのゼリー、車はスモークチーズ!
きっと手を出しにくいから、最後まで残ってるだろうと思ったら、、
あっという間になくなったそう。食べ損ねました…。
なかなかおいしかったと、評判は上々。安心しましたー。

 

建築の味を考える。このたび初めての試みでしたが、これが意外と楽しい。
はまってしまいそうです(笑)